mooncatの図書館

本が好きです。図書館に住みたい。読んだ本の感想文を書いています。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ペテロの葬列 宮部みゆき 読了 ネタバレあり

ペテロの葬列 作者:宮部 みゆき 集英社 Amazon お金が欲しい。 人にすごいと思われたい。自分を馬鹿にしていた人たちを見返してやりたい。目立ちたい・・・ と、人間には欲がある。 『お金が欲しい』 ほとんどの人間がこう思っているのではないだろうか? お…

お引っ越し 真梨幸子 レビュー ネタバレあり

お引っ越し (角川文庫) 作者:真梨 幸子 KADOKAWA Amazon お引っ越し。 そう言えば私は今に至るまで数えてみると18回もお引っ越しをしている。中にはやばい家もあって、すぐに引っ越したこともあるがそれも良い思い出。 家は自分が帰る場所。くつろげる、心安…

ご用命とあらば、ゆりかごからお墓まで 万両百貨店外商部奇譚 真梨幸子 レビュー ネタバレあり

ご用命とあらば、ゆりかごからお墓まで 万両百貨店外商部奇譚 (幻冬舎文庫) 作者:真梨 幸子 幻冬舎 Amazon お客様は神様。 なのだろうか? お金を払っているんだから。こっちは客なんだから。と言い出す人のほとんどは貧乏人。貧乏人ほど少しのことにクレー…

作家小説 有栖川有栖 レビュー ネタバレあり

作家小説 作者:有栖川有栖 幻冬舎 Amazon 『作家』という職業に就いている人に関する8つの短編集。 書く機械(ライティング・マシン) 売れっ子と呼ばれ、ベストセラーを連発するような作家はいかにして作られるのか。 敏腕編集者の藤原はパッとしない新人…

5年目の魔女 乃南アサ レビュー ネタバレあり

5年目の魔女(新潮文庫) 作者:乃南 アサ 新潮社 Amazon 女性の勘は当たると思う。なんとなくこの人やばいな、なんとなくこの場所居心地悪いな・・・ このうまく言えない“なんとなく”は人間の本能だから無視すると大変なことになる。 主人公の景子はOLをして…

八つ墓村 横溝正史 レビュー ネタバレあり

八つ墓村 (角川文庫) 作者:横溝 正史 KADOKAWA Amazon ミステリー好きとしては必ず読んでいるはず?の横溝正史作品。自らが読んでいないことに衝撃を受け、とりあえず有名どころから読んでみた。 戦国の時、欲に目が眩んだ村民たちに8人の武者が惨殺される…

岬にて 乃南アサ レビュー ネタバレあり

岬にて: 乃南アサ短編傑作選 (新潮文庫) 作者:乃南 アサ 新潮社 Amazon 岬にて 杦子(すぎこ)には二人の娘がいるが、二人とも独立している。夫と二人暮らしだが、夫とは大した会話もない。 『ママって、パパとつきあう前にも、誰かつきあってた人って、いる…

クレオパトラの黒い溜息 小峰元 レビュー ネタバレあり

クレオパトラの黒い溜息 作者:小峰 元 講談社 Amazon 亡き父が小峰元先生の大ファンで、自宅には小峰先生の本がたくさんあった。クレオパトラの黒い溜息、ピタゴラス豆畑に死す、アルキメデスは手を汚さない。どれも小学生の頃に読んだがイマイチ内容が理解…

ツキマトウ 真梨幸子 レビュー ネタバレあり

ツキマトウ 警視庁ストーカー対策室ゼロ係 (角川文庫) 作者:真梨 幸子 KADOKAWA Amazon 誰が被害者で誰が加害者なのか。見る視点を変えると同一人物が被害者にも加害者にもなりうる。 今作も真梨幸子先生らしく多くの登場人物が微妙に絡み合っていて、そこを…

誰か 宮部みゆき レビュー ネタバレあり

数年前に読んだ本なのに内容を完全に忘れてしまっていた。当時私がどういう感想を持ったのかは覚えていないが、今回再読して心揺さぶられたシーンがいくつもあった。 “誰か” この表題の意味は何なのだろう。読み終えた後にp.402に戻る。 人は一人では生きて…