mooncatの図書館

本が好きです。図書館に住みたい。読んだ本の感想文を書いています。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

人面瘡 横溝正史 レビュー ネタバレあり

人面瘡 金田一耕助ファイル 6 (角川文庫) 作者:横溝 正史 KADOKAWA Amazon 金田一耕助シリーズの5つの短編からなる今作。どの作品も秀逸で、全く飽きることがない。 眠れる花嫁 愛する妻が亡くなった後も、妻の遺体を側に置き愛し続けた男。その事件を発端…

悪魔のトリル 高橋克彦 レビュー ネタバレあり

悪魔のトリル (祥伝社文庫) 作者:高橋 克彦 祥伝社 Amazon 図書館での本との出会いは楽しい。今作はその中の一冊。裏表紙に書かれていた『怪奇世界の魅力六篇』という言葉に惹かれて借りてきた。 眠らない少女 父、母、娘のいたって普通の家族、その中の娘が…

犬神家の一族 横溝正史 レビュー ネタバレあり

犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫) 作者:横溝 正史 KADOKAWA Amazon 良い文章を読んだなといつも思う。横溝正史作品の文章は美しく品がある。殺人は起こるけれども。 『犬神家の一族』は有名すぎるほど有名なのに初読み。昭和47年に初版が発刊…

昨日がなければ明日もない 宮部みゆき レビュー ネタバレあり

昨日がなければ明日もない 作者:みゆき, 宮部 文藝春秋 Amazon 杉村三郎シリーズ第五作目。 相変わらず社会の闇と戦う杉村だが、今回のテーマは“ちょっと困った女性たち”。いや読後に思ったことは、ちょっとどころではないよ!こんな困った人が周りにいたら…

悪魔が来りて笛を吹く 横溝正史 レビュー ネタバレあり

悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫) 作者:横溝 正史 KADOKAWA Amazon 横溝先生の本を読み終わった後はいつも、良い文章を読んだなと思う。 今作は金田一耕助シリーズの中の一つ。没落した旧華族のドロドロした人間関係が描かれている。繁栄していた頃を忘れら…